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§?) 余談





KATANA50



 スズキのKATANAというと、1リットルを超える排気量を有するモンスターバイクとして見知っていたので、このKATANAと初めて会ったときには、何かの洒落か、そうでなければ小型自動二輪に分類される、最近のスクーターとばかり思った。

 あくまでも流線型であり、派手なカラーリングを施され、車体の各部にはカーボンのように見える素材がふんだんに使われているところから、ここ十年ほどの間に生産された二輪車であろうことは想像できた。しかし、それが50ccの排気量でしかない2ストロークエンジンで、しかも水冷方式と聞いたときには、ちょっと頭の中が混乱をきたした。

 たしかに、付属の保険証書には49ccと記載があり、広島市中区の原動機付自転車に与えられる登録番号標がネジ留めされている。ううむ・・・これは何だろう──たかが50ccの2サイクルエンジンで水冷方式を備えたバイクなど、これまで聞いたことがない。

 そもそも二輪車には疎いので、自分の知識などアテにもならないことは判っていたから、その場では、もうそれ以上の詮索をせず、ガレージへ連れて帰った後、インターネットで調べてみたのだった。

 スズキの公式サイトを探すも、KATANAといえばやはり大排気量バイクの雄として堂々と記載されているものの、50ccのスクーターなど見当たらないのである。

 だが、googleは偉かった。スズキのサイトなど見向きもせず、日本国内のKATANA50に関するウェブページをヒットさせた。(→google検索結果)

 曰く──スペインスズキが欧州のユーザーに向けてデビューさせた、極めつけの原チャリなのだそうだ。

 いや、原チャリなどと侮ることなかれ、大きな赤い車体は高速でもとても安定していて、低速の推進トルクも非常に大きいく、アクセルグリップを目一杯に捻っておけば、たちまち時速は80キロにも達する(尤も即免停だが)。フロントカウルの先端には、誇らしく「LIQUID COOLED」と書いてある(なるほど水冷だ)。

 MGBと同様に、物好きな人がスペインから取り寄せ(この場合、逆輸入とは呼ばないのだろうか?)日本国内にも少なからず生息しているらしい。もう少しバイクの知識があったなら、実はもっと興味深い乗り物なのかも知れないのであり、ま、猫に小判というワケか。

 かくしてベスパと一緒にガレージへやってきた、真っ赤なスーパー原付自転車なのであった。しかしスペインの人々とは、どこまでも情熱に燃えているのだねえ。



* KATANA50 *

■ 関連サイトスペインSUZUKI(スペイン語) : KATANA R(スペイン語)
■ あまり関連していないサイト SUZUKI






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